優しいだけではモテない

優しいのは男に求められる当然の性格ではありますが、優しい性格には落とし穴があります。

それは、優しいだけではモテないということ。

女性に優しくすればモテるというわけではないというのは、あなたもすでに知っているか、あるいは気付き始めているかもしれません。

ここではっきりさせておきます。

優しいだけではモテません。

これは、狩猟採集民族の頃から続く繁殖戦略において説明できます。

ヒトの赤ちゃんは非常に未熟な状態で生まれてきます。

他の動物ならばすぐに歩き出すことができる程度に成長してから生まれてくるものですが、ヒトの場合は脳が大きいため、成熟してから生まれようとすると、母体に甚大なダメージを与えることになります。

そのため、ヒトの赤ちゃんは、まだ頭部が小さく、1人では歩けないくらい未熟な段階で生まれてくるようになりました。

ヒトは授乳期間が比較的短く、かつ授乳期間中にも妊娠できるという特徴を持つため、幼い子供を複数抱えることは珍しいことではありません。

そのため、授乳に手がかかり、尚且つ幼い子供達が成熟するまでにさらに手間をかける必要があるということになる。

つまり、子供がたくさんいる場合、母親1人で子供たちの世話をすることは不可能なのです。

そして子供をたくさん育てないと、食料を確保するための人手が足りない上に、子供が成人になる割合も低く、遺伝子を残せない可能性が高かったため、子供をたくさん抱えるしかなかった。

たくさんの子供を1人で育てることはできませんから、ヒトは共同で子育てするように進化しました。

例えば、閉経した女性が長生きするのは、子供を育てるためにおばあちゃんの力が必要だったからではないかという仮説も提唱されています。

おばあちゃんを含む周りの人々が協力して子育てするのは、非常に理に適っていたと考えられ、これは非常に有力な仮説となっています。

さて、優しいだけの男というのは、一見子育てにおいて有利に働くように見えるため、モテてもおかしくないのではないかと感じます。

しかし、優しいだけの男というのは、いくらでも代わりがいるわけです。実際のところ、おばあちゃんの方がはるかに子育てにおいては活躍するでしょう。

そうなった場合、優しいだけの男性が自分の価値を証明するのは非常に難しい。

つまり、優しいだけでは女性の繁殖本能を満たすことができず、ドーパミンを活性化することができないのです。

だから、優しいだけではつまらないとか、魅力がないとか言われるようになってしまう。

サバンナにいた頃は、男性は子育てに従事するよりも、獲物を狩って家族に資源を提供する役割を持つ方が、優しいだけの男性よりも効果的に自分の価値を示すことができたわけです。

実際に男性というのは、子育てに必要な共感力が女性よりも低い場合が多く、獲物を追いかけるための空間認識能力が高い場合が多いです。

網膜の細胞構造からして男女差が確認され、男性の方が獲物を追いかけるのに優れていることが確認されているため、これは生物学的な違いとして覆しようがない。

もちろんこれは、男性が子育てしなくていい理由にはなりません。

そういった結論は道徳的な誤謬であり、論理的に全く正しくありません。

ここで覚えておいて欲しいのは、優しいだけの男は繁殖において有利とは言えず、モテないということです。

優しさは重要ですが、とにかく女性に優しくするだけのアプローチ戦略は、今日限りでやめておきましょう。

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